奇譚イワナガ　解説書

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かつて昭和と呼ばれていた時代

高度経済成長から取り残された、とある地方の山村。
これは現代の秘境とも呼べる地で起こった怪異と
それに巻き込まれざるを得なかった
人々の記憶の物語である

　- colum - 【死の起源】

日本書紀によれば、女神であるイワナガヒメとコノハナサクヤヒメが
ニニギノミコトのもとへ嫁いだ際、
その醜さによりイワナガヒメは送り帰されてしまう。
これを嘆いたイワナガヒメはコノハナサクヤヒメとその子孫を呪う。
そのために人間の寿命は長くないのだという。

このように、人の祖が繁栄の象徴「花」と永遠性の象徴「岩」
二つのうち前者を選んだ結果、命が有限になってしまうという話の類型は
東南アジアやニューギニアなどの神話の中にもみられる。

もし、イワナガヒメを愛した者がいたのなら
彼らの子孫はいったいどのようになったのだろうか…